とりとめのない日々の出来事
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今まで使ってた包丁が如何に切れ味悪かったかわかった

刺身包丁ってすごい

>挨拶

不意に思い出すワードってあるよね

ビルトインスタビライザーとか

墾田永年私財法とか

今日の言葉は

ゴーメンナサイヨー


20代の人ならなんとなく分かってくれると信じてる

日清の強麺のCMです



最近面白いCMってなかなか見ないなー、消臭力くらいしか

【動画】未 だ に 忘 れ ら れ な い C M


ふえぇ・・・規制が多くなってから日本はつまらなくなった気がするよぉ・・・


ノシ

【2012/08/18 23:55】 | 2ちゃん
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佐川急便の諦めの速さは異常

ドア半開きで昼寝してた状況なのに速攻帰りやがった

さすがにドア開けたまま外出はしねぇよ

>挨拶

書くこともないので挨拶に沿った内容をば

プルル…プルルル
俺「はい、もしもし」
西濃「おるかーー?」
俺「え…?ど、どちらさまでしょうか…?」
西濃「よーし、おるな!いくわ!」
俺「え、え!?」

ピンポーン、ガチャ

西濃「ここやで、トントン(はんこ押すとこを指で叩きながら)」


   西 濃 は 神



佐川伝説
・一日2再配達はあたりまえ、一日3再配達も
・在宅なのに不在連絡票投入を連発
・佐川にとって配達は不在連絡のやりそこない
・同じ荷物の不在連絡票複数枚投入も日常茶飯
・一回の再配達申請で三回も遅延の謝罪の電話が来る
・再配達なしで受け取れた時は神に感謝するレベル
・あまりに再配達が多いから不在連絡で配達扱い
・電話で問い合わせると配達したと言い張る
・翌日郵便受けに宅配ボックス番号と暗証番号が書かれた紙があり、
 そのボックス内に問い合わせた商品が入っていた
・注文してなくても不在連絡票が入ってた

佐川急便は本当にいいかげんにすべき

佐川急便どうなってんのwwwwwwwww

正直そこまでひどいとは思わない

再送の手続き出さな

さすがにこんなこと実際にはないよね?

不安に震えながら



ノシ

泥酔状態だったせいでミスタイプ多かった

【2012/08/01 05:35】 | 2ちゃん
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来月から夏アニメ開始とか嘘だろ

時間が加速してる

>挨拶

テンソウメツ

一週間前の話。
娘を連れて、ドライブに行った。
なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。
で、娘を脅かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。

娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいったんだ。
そしたら、急にエンジンが停まってしまった。

山奥だからケータイもつながらないし、車の知識もないから
娘と途方に暮れてしまった。飯食ったドライブインも歩いたら何時間かかるか。
で、しょうがないからその日は車中泊して、次の日の朝から歩いてドライブイン
行くことにしたんだ。

車内で寒さをしのいでるうち、夜になった。
夜の山って何も音がしないのな。たまに風が吹いて木がザワザワ言うぐらいで。

で、どんどん時間が過ぎてって、娘は助手席で寝てしまった。
俺も寝るか、と思って目を閉じてたら、何か聞こえてきた。

今思い出しても気味悪い、声だか音だかわからん感じで

「テン(ケン?)・・・ソウ・・・メツ・・・」って何度も繰り返してるんだ。

最初は聞き間違いだと思い込もうとして目を閉じたままにしてたんだけど、
音がどんどん近づいてきてる気がして、たまらなくなって目を開けたんだ。

そしたら、白いのっぺりした何かが、めちゃくちゃな動きをしながら車に近づいて
くるのが見えた。形は「ウルトラマン」のジャミラみたいな、頭がないシルエットで
足は一本に見えた。そいつが、例えるなら「ケンケンしながら両手をめちゃくちゃに
振り回して身体全体をぶれさせながら」向かってくる。

めちゃくちゃ怖くて、叫びそうになったけど、なぜかそのときは
「隣で寝てる娘がおきないように」って変なとこに気が回って、叫ぶことも逃げることも
できないでいた。

そいつはどんどん車に近づいてきたんだけど、どうも車の脇を通り過ぎていくようだった。
通り過ぎる間も、「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」って音がずっと聞こえてた。

音が遠ざかっていって、後ろを振り返ってもそいつの姿が見えなかったから、ほっとして
娘の方を向き直ったら、そいつが助手席の窓の外にいた。
近くでみたら、頭がないと思ってたのに胸のあたりに顔がついてる。思い出したくもない
恐ろしい顔でニタニタ笑ってる。

俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが沸いてきて、「この野郎!!」って
叫んだんだ。
叫んだとたん、そいつは消えて、娘が跳ね起きた。

俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って娘にあやまろうと思ったら、娘が
「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
ってぶつぶつ言ってる。

「出ろ」

声のする方を見ると、車の前にTさんが仁王立ちしていた。
パニクった俺は、自分に向かって言ったんだと思い、思わず車のドアを開けてしまった。
しかし「自分だけ逃げちゃダメだ、娘を連れて行かなくちゃ、でも娘は今」とも思い、
慌てて助手席を見るとなんと娘はすやすやと眠っている。

俺は混乱してしまってTさんを見たが、顔がTさんの顔じゃないみたいになってた。
頼れる人間がいなくなった俺はもう泣きそうになりながらドアを閉め、何とかこの場を
離れるためにダメ元でエンジンをかけようとした。

その途端Tさんが車のボンネットに飛び乗ったかと思うと
「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
ニタニタ笑って、なんともいえない目つきで俺を見ながらつぶやきはじめた。
このときにはもう手が震えてエンジンなんてかけられなくなってた。

「出ろって!」
つぶやきの途中で突然怒号を発したかと思うとTさんは自分の顔面をぶん殴った。
するとTさんの身体からジャミラみたいなやつが勢いよく飛び出した。
Tさんは「破ぁ!」と叫ぶと、そいつに向けて青白い光球を投げつけ距離をとった。
光球はそいつの身体に触れたかと思うと激しい光を発して炸裂。
右腕を失ったそいつは山の奥に逃げていった。
「危ないところだったぜ。あんなもんがいやがるとはな。
遊び半分で山には来るもんじゃねえ。女連れなら特にな」
そう言って鼻血をぬぐうTさん。
俺たちを麓まで送り届けると山菜採りに戻っていった。
寺生まれはやっぱりスゴイ、俺は娘を抱きしめながら思った。




寺生まれってスゴイ

【閲覧安心】寺生まれのTさんシリーズまとめ カオスちゃんねる


意外とシリーズ多かったです



ノシ

【2012/06/21 23:37】 | 2ちゃん
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2連休だったのに全然休んだ気がしないでござる

>挨拶

一昨日投稿したけど反映されないので分割して再チャレンジ

春香「半額弁当……?」

スレタイでワクワクした

アイマス×ベン・トー

リアルタイム遭遇なため途中までしかないんだ、

それでもかまわんという益荒男は追記の展開を

地味に疲れてて眠いんだ、すまない


最後までログとれました

非常に長いよ


1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:32:45.58 ID:QpdAQDVL0 [1/64]
春香「え、千早ちゃん……晩ご飯の話だよね?」

千早「そうね……スーパーで、半額弁当を食べることが多いっていったのだけれど」

春香「えぇっ!? そんなのアイドルのすることじゃないよ! 半額弁当だなんて!」

千早「……春香」ガシッ

春香「えっ?」

千早「さすがに春香といえども今の発言は見過ごせないわ」

春香「えぇっ?」

千早「……私と春香の仲だから許すけれど。スーパーの前でいったりは絶対にしないこと」

春香「え、う……うん」

千早「わかってくれればいいの……あっ、それじゃあそろそろレッスンの時間だから」

タッタッタッタ……ガチャッ

春香「……? そんなにまずいこといったかなぁ」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:37:27.00 ID:QpdAQDVL0 [2/64]
―――――

春香「あー、今日はハードだったなぁ……」

テクテクテクテクテクテクテク

春香「……お腹、減ったなぁ」

テクテクテクテクテク

春香「……家に帰ってからだとお腹減りすぎて死んじゃいそうだし」

テクテクテクテク

春香「そういえば、ここら辺にスーパーがあったはずだよね」

テクテク……

春香「お弁当とか……売ってるよね。買って食べようっと」

テクテク

春香「ついた!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:39:23.18 ID:zAa/9Cx/i
男「まずこのssにて注意していただきたいことが」

1、>>1はss初心者。「いくらなんでもこれはないわ」とか「キモ過ぎる」
とか思った人はブラウザの戻るを押してください。
2、メタ発言があります。ご容赦ください。
3、更新が遅くなります。

男「まあこんぐらいか。あとは…まぁキャラの設定としては>>1の知り合いなどが使われている。
  ちなみに主人公の設定はほとんど作者だ。」

男「次から口調かわる」

男「じゃぁ温かい目で見てやってください。はじまりはじまりー」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:47:34.95 ID:QpdAQDVL0 [3/64]
ウィーン

春香「っ……!? なに今の……寒気みたいな」

春香「冷房……じゃないよね。気のせい……?」

春香「まぁいいや、それよりご飯食べなきゃ。お惣菜コーナーは……あっちかな?」

春香「コロッケ、てんぷら……おいしそうだなぁ。うぅ、ガマンガマン」

春香「お弁当コーナーはこの先……」

春香「……えーっと、なにがあるかな?」

春香「おろし竜田揚げ弁当、焼きそば弁当、あとは……豆腐ハンバーグ弁当?」

春香「どれもおいしそうだなぁ……どれにしよう?」

春香「えーっと……」ウロウロ

ギュッ グイッ

春香「きゃっ!? だ、だれ!?」

千早「……」グイッ

春香「……千早、ちゃん?」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:53:32.50 ID:QpdAQDVL0 [4/64]
春香「ちょ、ちょっと待って千早ちゃん……」

千早「……」グイグイ

春香「ま、待ってってば!」バッ

千早「……春香」

春香「いったいなんなの? そりゃあ今日の今日アイドルが食べるのはっていったけど私お腹減ってて」

千早「知ってて、やったわけではないのね?」

春香「知ってて……?」

千早「それならいいの。私が出るのが遅れていたら……ヘタをすれば骨ぐらいは折れていた」

春香「骨って……またまたおおげさな」

千早「まじめな話よ。……お弁当が食べたい?」

春香「うっ……うん、食べたいけど」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:56:39.71 ID:VfTQPLeI0 [1/6]
リボンとまな板か

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:57:53.39 ID:KgIOy6dS0
二つ名は『ベルリンの壁』とか『東尋坊』

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 16:59:16.29 ID:QpdAQDVL0 [5/64]
千早「……なら、聞いて。そして見て」

春香「う、うん」

千早「あなたは今、狼の狩り場に迷い込んだの」

春香「おおかみ……?」

千早「えぇ、半額弁当という獲物を狙う……獣たちの狩り場へ」

春香「どういう、意味?」

千早「そのままの意味よ。春香」

春香「だ、だって今の言い方だと半額弁当がすごいものみたいだよ?」

千早「……そうね、ただの半額になった弁当ならその価値はないかもしれない」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:07:21.34 ID:QpdAQDVL0 [6/64]
春香「半額弁当は半額弁当じゃないの?」

千早「少なくともこのスーパーは、値段が半分になっただけの弁当に価値を見出すものはいないわ」

春香「じゃ、じゃあなんで……」

千早「それは自分で考えたほうがいいわ……そろそろ、≪半値印証時刻≫だし」

春香「は、はーふ?」

千早「≪半値印証時刻≫よ。ハーフプライスラベリングタイム」

春香「……? 半額シールを貼る時間ってこと?」

千早「そういうことね。あと気をつけるのは……」

スッ

坊主「……ずいぶんと今日はおしゃべりしてるな、≪チョッピング・ボード≫」

春香「誰!?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:14:20.52 ID:QpdAQDVL0 [7/64]
千早「……友人が迷い込んでしまったのよ」スッ

坊主「そうか……お前、混ざる気か?」チラッ

春香「えっ? あー……お腹は減ってるので……」

坊主「……そうか。いいのか? 友人としては」ジー

千早「えぇ、求めるものには平等なのがここだもの……私に止める権利はない」ヒョイッ

坊主「そうかよ……ま、気を付けなお嬢ちゃん」スッ

春香「は、はぁ……」

春香(なんでこの二人目を合わせないで商品見ながら話してるんだろう?)

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:19:15.44 ID:QpdAQDVL0 [8/64]
坊主「……俺はもう少しポジションを考える。邪魔したな」トンッ

千早「ええ、正々堂々やりあいましょう」スッ

春香「……」チラッ

春香(真似して商品見てみたけど……なにがわかるんだろう?)

千早「……春香」

春香「あっ、なに?」

千早「今のも狼よ。 半額弁当を求めている者」

春香「う、うん」

千早「……春香。本当にお弁当が食べたい?」

春香「た、食べたいよ? お腹は本当にぺっこぺこだし」

千早「それなら……私もできる限りのサポートはするわ」

春香「サポートって……なにするの? 普通に買うんじゃないの?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:28:39.13 ID:QpdAQDVL0 [9/64]
千早「春香。半額弁当が食べたいのなら覚悟が必要なの」

春香「覚悟……」

千早「そう、ただ今ご飯が食べたいだけなら……ギリギリ間に合うわ。好きな弁当をひとつだけ手にとって帰りなさい」

春香「……そこまでいわれると、なんだか半額弁当に興味がでてきちゃうなぁ」

千早「それなら―――」

キィ……バタン

春香「……? ドアの音?」

千早「そんな……早すぎる! いい、春香」ガシッ

春香「えっ、なに?」

千早「食べたいのなら……遠慮はしないこと。いい?」

春香「わ……わかった?」

千早「それに、既に弁当を持っている者へは手を出さないこと。そして何より」

千早「―――誇りを、もつのよ」

春香「……う、うん」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:36:01.23 ID:QpdAQDVL0 [10/64]
春香「……っ、千早ちゃ……」

千早「……私は、豆腐ハンバーグ弁当を狙うわ。春香は」

春香「え、えっ? じゃあ……おろし竜田揚げで」

千早「わかった……気をつけて」

春香(すごい、ヒリヒリとした空気が伝わってくる……!)

春香(これだったんだ……スーパーに入った時の寒気……!)

千早「……」グッ

春香(千早ちゃんの顔……歌を歌う前ぐらい真剣だ)

春香「ダッシュで……とれば、いいんだよね?」

春香「すぅ……はぁ。よっし……」グッ

春香(私も……お腹は減ってるもん。ダンスもしてるから運動だって)

春香(……あ。でもこれいつスタートなのかな? あのおじさんが半額シール貼ったら?)

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:47:14.98 ID:QpdAQDVL0 [11/64]
※※※※

千早「……」

 ―――まだ、おじさんはお弁当の整列をしてる。半額シールは出していない
 千早ちゃんにいつスタートか聞こうと思ったけれど、その横顔があまりにも真剣で声をかけられない

千早「……っ」

春香「あっ……」

 おじさんが腰のポシェットから半額と書かれたシールを取り出した時、千早ちゃんが息をのんだのがわかる

 普段はただのシールとしか思えないはずのそれが、今はやたらと神々しいものに見えた
 この空気のせいだろうか、さっきの説明のせいだろうか

 出遅れたらご飯が食べられない……いや、普通にどんべえなんかを食べればいいのかもしれないけれど
 その緊張感で、肌がヒリつく

千早「……」

 千早ちゃんは、まだ動かない
 いつスタートなのか私なりに推測をはじめてみる

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 17:57:05.39 ID:QpdAQDVL0 [12/64]
春香「……貼った瞬間、じゃないんだ」


 既に豆腐ハンバーグ弁当には半額シールが貼られているけど、千早ちゃんは動かない
 たぶんそれは、フェアじゃないからだ。誇りをもてっていうのはそういうことなんだろう

 なら、あのおじさんがシールを貼りきったら?
 たぶんそれも違う。あのおじさんの邪魔になってしまうから


春香「……それなら」


 離れた瞬間も、まだ危ない
 それなら、動くタイミングは……

 おじさんが、すべてのお弁当にシールを貼り終えた
 満足げに背を向ける。まだ千早ちゃんは動かない


春香「……」


 おじさんが、出てきたところであろうドアのほうへと歩いていく
 こちらを振り返り、大きくお辞儀をするとドアを開け―――

 その向こうへ、消えた

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:02:52.37 ID:QpdAQDVL0 [13/64]
 その瞬間、いくつもの轟音が響く
 地面を蹴った音だというのは想像がついた

 私も走り出したけれど、弁当コーナーへ辿り着くころにはたくさんの人が群がっていた


春香「……っくぅ!」


 みんな、速い
 こんなにたくさんの人が息をひそめていたなんて

 もうお弁当は取られちゃったかな?
 諦めて背を向けようとした時


坊主「ぐおぉっ!?」

 
 さっきの坊主頭の男の人が私の横を吹っ飛んでいった


春香「え?」


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【2012/06/16 22:26】 | 2ちゃん
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続き
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:10:39.42 ID:QpdAQDVL0 [14/64]
 男の人が吹っ飛ぶなんて異常事態だ
 ひょっとして誰か危ない人でも混ざってたんじゃ!?


春香「あっ、千早ちゃん!」


 そう、私より早く速く駆けだした千早ちゃんが危ない!
 ケガでもしてたら……いや、それより警察に連絡とかしたほうがいいのかな!?

 心配になって携帯を取り出した時、また一人吹っ飛んだ
 よく見れば、その人がいた場所に立っているのは……


春香「千早……ちゃん?」


 コンサートの時ですら、ここまで激しいダンスはしないのに
 華麗に舞うように人を蹴り飛ばした千早ちゃんが、そこいる

 よくよく見れば、千早ちゃん以外の人達も殴りあったり蹴りあったりしているのもわかった
 女の人も、男の人もいる。異常な空気があたりを包んでいる


春香「ど……どういうこと?」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:22:37.75 ID:QpdAQDVL0 [15/64]
 これは、どういうことなんだろう?
 警察に連絡しようとした手を止めて観察してみる

 ……なるほど、これは弁当の取り合いに間違いないみたいだ
 半額弁当を取る、って話を聞いててっきりスピード勝負なんだと思ってたけれど……
 これはもっと物理的な奪い合いなんだ

 弁当に手を伸ばす人がいれば、別の人がそれを払って自分のものにしようとする
 それをまた邪魔する人が現れて……弁当に遠い人や、弾かれた人へ追い打ちの類はかけられていない


 その争いの中、長い茶髪の女の人が一瞬の隙をついて焼きそば弁当を手にとった
 今にも殴りかかろうとしていた人たちも別の方へと向きを変えその人の道を開ける

 悠然とこちらに向かって歩いてくる茶髪の人は私に向かってそっとささやくとそのままレジへと向かった


茶髪「……新人さん? あなたの友達はがんばっているみたいだけどいかなくていいの?」

春香「……えっ? あっ」


 そうか、なにか違和感があると思ったら……千早ちゃんはお弁当に手を伸ばしてない!
 誰かが伸ばす手を弾くことに集中しているんだ

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:45:20.54 ID:QpdAQDVL0 [18/64]
 千早ちゃんは弁当へと背を完全に向けてしまっている
 これじゃ、とれるはずもない! 私のために……?

 次々と弁当に伸びる手を弾いていくけれど、やっぱり厳しいみたいで少しずつおされているのがわかる
 さっきまであった焼きそば弁当が無くなって人が集中してきてるんだ
 そのうえで私が欲しいっていった竜田揚げ弁当と自分の食べる豆腐ハンバーグ弁当を守るだなんて
 

千早「くっ!」

春香「……いかなきゃ!」


 いつまでもぼーっとみていられない!
 いまさらながらあわてて人ごみに突っ込む

 後ろからいくぶんには、抵抗は少ないみたいだ
 だけどだんだんと周りの圧力が強くなってきているのもわかる

 だけど、まだ進める! 千早ちゃんががんばってくれてるんだから私だって
 私だって、お弁当が食べたい!

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:52:14.01 ID:QpdAQDVL0 [19/64]
 どうにか弁当の見える位置までたどりついた
 ギリギリで持ちこたえている千早ちゃんと目があう


千早「春香……!」

春香「千早ちゃん、ごめん! ありがとう!」


 遅れてしまったことへの謝罪と、守ってくれていたことへのお礼
 それを簡単に伝えると、千早ちゃんは少しだけほほ笑んでくれた

 前へ前へと進んできた道はもう既にうまってしまっている
 あと数歩、それでお弁当に手が届く!


春香「んーっ!」


 そのままの勢いで竜田揚げ弁当へと手を伸ばす……あと、ちょっと
 ビニールに指が触れそうになる、あと、ちょっとだけ

 その時、お腹に強い衝撃を受けて届きかけたお弁当からひきはがされてしまった

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 18:59:31.48 ID:QpdAQDVL0 [20/64]
春香「うぐっ……!?」

坊主「すまねぇな、嬢ちゃん……同じ弁当を狙う以上遠慮は無しだ」


 どうにか体制を整えてそちらを睨む
 最初に吹っ飛んだ坊主の人だ

 本当に遠慮なく叩いてくれたみたいでズキズキする


春香「……私、お腹が減ってます」

坊主「奇遇だな、俺もだよ」


 坊主の人はニヤリと、不敵に笑った
 男だからとか、女だからとかじゃない……この人は強い!


春香「……遠慮しませんよ」

坊主「お互い様だろ」


 少し体勢を低くする
 さっきまで騒がしかった周りは、ほとんどの人が立ち上がれない状態みたいだ

 この人を倒せれば、お弁当が食べられる……!

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:06:43.02 ID:QpdAQDVL0 [21/64]
 ちらりと目をやると、千早ちゃんは豆腐ハンバーグ弁当をとったようだ
 ここから先は、私とこの人の戦いってことなんだろう

 人の手を借りて、とるんじゃなく……自らの手で、勝ち取る!


春香「あぁっ!」

坊主「おぉぉっ!」


 気合を込めた私のパンチが、坊主の人の拳をはじいた
 自分でもどこからこの力が沸いてくるのかわからない

 でも―――楽しい!


春香「まだまだぁ!」

坊主「うおおおぉぉ!」


 パンチの応酬が続くけど、ちょっとずつ私の方がおしてるみたいだ
 あと少し……あと少しで……

 その時だった

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:10:17.21 ID:QpdAQDVL0 [22/64]
顎鬚「あの……正直すまんかった」


 声をかけられて、振り向く


春香「え?」

坊主「あ?」


 そこには、顎鬚の男の人がたっていた

 ―――手に、竜田揚げ弁当を持った状態で


春香「あ……」

坊主「……おい」

 坊主の人が、怒気をはらんだ声ですごんだ

顎鬚「いやな、だってお前らだんだん弁当コーナーから外れるんだもんよ……つい」

坊主「ついじゃねぇ! 勝利の一味はどうした!」

春香「……はは」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:17:09.19 ID:QpdAQDVL0 [23/64]
 そんなわけで、私の初めての弁当争奪戦は敗北に終わる
 ショックで食欲が……なくなるかと思ったけれど身体は正直だ


春香「……お腹すいたぁ」

坊主「あー、今日は災難だったな……まぁ惣菜を選べるだけマシだと思おうぜ」


 さっきまで殴りあっていた坊主の男の人と、軽い会話をする
 なんだか不思議な気分だ。すがすがしさすら感じてしまう


春香「もー、卑怯ですね顎鬚さん!」

顎鬚「うっ……腹が減ってて……」

坊主「まったく、だらしねぇな?」

顎鬚「だがなぁ、周りの確認を怠ったのはお前だろ? そっちのお嬢ちゃんはともかく……」

坊主「それはそうだけどよ」


 冗談も言えるぐらいだ。すごい……半額弁当って、すごい!

 ……そんなことを思いながら、お惣菜でおにぎりとナスのてんぷらを
 さらにカップ麺コーナーでどんべえを買った 


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:26:09.96 ID:QpdAQDVL0 [24/64]
千早「……残念だったわね、春香」

春香「千早ちゃん……」

 レジの向こう側で、千早ちゃんは待っていてくれた
 どうやら何があったかはわかるらしい

千早「初めからうまくいくことなんてないわ……すごかった」

春香「うん……私、おちこんでるんじゃないよ?」

千早「え?」

 千早ちゃんは私がへこんでいるんだと思って励ましてくれたけれど落ち込んでなんかいない
 次回への燃えあがる思いが、胸の中にあるだけだ

春香「……すごいんだね、半額弁当って」

千早「……えぇ」

 私は認識を改めた
 半額弁当は、少なくともくだらないものじゃないって

 きっと、次回こそ私は勝って、買ってみせると
 そう決意した時、千早ちゃんのお弁当を温めていたレンジが高い音を鳴らして温め完了を知らせた


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:35:39.75 ID:QpdAQDVL0 [25/64]
千早「……春香、そこのベンチで食べましょうか」

春香「うん」


 外のスペースに腰かけて空を見上げる
 満天の星……なんてものは見えないけれど、なんだか輝いている気がした


千早「春香は……いいセンスをしてると思う。初めてなのに腹の虫の加護まで受けてた」

春香「腹の虫……?」

千早「えぇ、腹の虫」


 聞き覚えのない単語について質問してみたけれど、オウム返しにまた戻されてしまった
 私の聞き方が悪かったのかと思って、もう一度聞こうと思った時、さっきの坊主の人がそばに来た


坊主「……よう、いいか?」

千早「春香がいいのなら」

春香「あ……どうぞ?」

坊主「ありがとよ」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:46:14.53 ID:QpdAQDVL0 [26/64]
坊主さんはそのまま私の隣に腰をおろして話を始める


坊主「流石は≪チョッピング・ボード≫の知り合いってところか」

千早「いいえ、これは私がどうこういったからじゃないわ……来たの自体偶然だったのだし」

坊主「……だから最初あんなに不審な行動を? 豚かと思ったぜ」

春香「ぶ……ぶたって、ひどくないですか?」


 私だって乙女だ
 ブタ呼ばわりされていい気分にはならない

 抗議しようと思った時、千早ちゃんに静かに止められた


千早「春香……最初に言ったことは覚えてる?」

春香「最初って……えーっと」

千早「知らなかったのよね……なにも」


 あぁ、最初ってあの急に手をひかれた件のことか
 私は納得して、肯定の意味を込めてうなづいた


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 19:53:53.94 ID:QpdAQDVL0 [27/64]
春香「う……うん。何か意味があるの? それに、さっきから千早ちゃんが呼ばれてるちょっぴんぐぼーどって?」

千早「……話してもいいんだけれど。それよりも」

坊主「腹減ったんじゃなかったのか? 伸びるぞ、どんべえ」

春香「あっ!?」


 まずい、すっかり忘れかけてた
 千早ちゃんが温め終わってからだから……若干伸びてる?

 不安に思いつつもぺりぺりとどんべえの蓋をはがすと、おいしそうな出汁の香りと湯気がたちのぼってくる
 さすがどんべえだ。多少長くおいておいてしまった程度では風味もつゆも失われていない


春香「だいじょうぶそう……かな?」

千早「そう……よかった。私も食べようかしら」


 そういって千早ちゃんがお弁当のふたをあける
 温められふたの裏に溜まっていた水分が塊となってふたの裏を伝って千早ちゃんの服にしたたった

 普段ではなんでもないその程度のことが、やたら艶やかにみえる
 これも、お腹が減っているからなんだろうか?


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:00:23.45 ID:QpdAQDVL0 [28/64]
千早「……? 春香?」

春香「あっ、ごめん! なんでもないよ?」


 そう、なんでもない。ちょっとお腹が減ってるだけだ

 割り箸を割って、おあげが汁を吸うように軽く押し込む
 さらにそこへさっき買ったてんぷらを放り込んだ

 どんべえの上に置いておいたおにぎりも、外側だけがほのかに温かい

 十分に豪華……とはいえないまでも、ちゃんと晩ご飯の体はなしていた


春香「……うん、いただきます!」

千早「じゃあ私も……いただきます」

坊主「いただきます」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:07:09.68 ID:QpdAQDVL0 [29/64]
春香「んんー! やっぱりどんべえはおいしいなぁ」


 ずいぶんとひさしぶりに食べた気がするけれど、どんべえのその味は変わってなかった
 優しいお出汁に甘めのおあげ。つゆをたっぷり吸ったそれはかじれば期待通りの味を返してくれる

 むしろ、以前に食べた時よりおいしいような気もする
 これもお腹が減っているからだろうか?
 ―――いや、違う


春香「これも、絶え間ない研究の結果か……私ももっと頑張らなきゃ」


 そう、うどんの麺のコシが増しているんだ
 ちょっと長くおいてしまったのにそのコシは失われていない
 これも、よりおいしいものを届けようというメーカーの人達のおかげでもたらされたんだ

 よりいいパフォーマンスを届けようと努力する私達アイドルに通じるものを感じる

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:14:50.94 ID:QpdAQDVL0 [30/64]
千早「春香……」

春香「どうしたの、千早ちゃん?」


 千早ちゃんが若干いぶかしげな目でこちらを見ている

 さては千早ちゃんはどんべえをあまり食べ慣れていないんじゃないだろうか?
 それで、私の感動が伝わっていないんじゃないだろうか?
 それはいけない。もったいない


千早「……いえ、なんでもないわ」

春香「遠慮しなくてもいいよ? ひとくちわけてあげましょー!」

千早「そういうことじゃ……んっ」


 なにかいいかけた口へと汁に浸して柔らかさを持ちつつまだ表面のサクサク感は残した
 最高の状態のちくわのてんぷらを突っ込んだ

 千早ちゃんはまだ何か言いたげな表情はしていたけれど、静かに噛み切るとそのまま咀嚼しだす
 うんうん、素直が一番だよね!


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:24:01.07 ID:QpdAQDVL0 [31/64]
千早「……ん、確かにたまにはいいわね」

春香「でしょ?」


 ある程度噛んだあと、千早ちゃんはちくわを飲み込んだ
 不満げな表情も和らいだようでなによりだ

 おいしいものはいいものだ。生きるってすばらしい!

 ……千早ちゃんのお弁当もおいしそうだなぁ


千早「……春香」

春香「あっ、なぁに千早ちゃ……んっ」

千早「おかえしよ」

春香「……んん」


 私の口の中へ千早ちゃんが箸を入れた
 もちろん、箸だけを突っ込むなんていういやがらせじゃなく……これは


春香「おいひい……」


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:30:34.11 ID:QpdAQDVL0 [32/64]
千早「……ふふ、気に入ったならなによりよ」


 千早ちゃんがいたずらっぽく笑う
 豆腐ハンバーグをひとくちサイズに切って口の中へ入れてくれたみたいだ

 最初は、上にかかっているとろみをおびたあんの風味だけを感じたけれどそれだけじゃない
 優しいあんの中にほのかに香るこのさわやかさは……たぶん、シソだ

 それに豆腐ハンバーグというからにはもっとヘルシーさを感じるものだと思ったけれどなかなかにボリューミーでもある
 お肉が混ぜ込んであるのか、それとも……


千早「春香?」

春香「へっ?」

千早「いや……何か悩んでるの?」


 千早ちゃんにもらったハンバーグがおいしすぎて
 というのもなんだか照れくさい気がしたので適当にごまかしてしまった

 しかし、あの味……すごい。半額弁当あなどりがたし


84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:38:16.27 ID:QpdAQDVL0 [34/64]
 ―――結局、ゆっくりと食べきってしまった
 美味しかったのだけど、いまさらカロリーが気になってくる

 千早ちゃんはすっごく細いからいいかもしれないけれど……私は


春香「……いや、セーフだよね、セーフ!」

千早「春香?」

春香「な、なんでもないよ! うん!」


 そう、セーフ……のはずだ
 私だってアイドルだもん、同年代の子より細いし! ちょっとぐらいならだいじょーブイ!


千早「……さっきから春香、変よ?」

春香「そ、そんなことないよー? あははー」

千早「もう……相談なら、いつでも乗るから」

春香「う……うん。大丈夫だから、本当に」


 真剣なまなざしで見つめられるとちょっと弱い
 千早ちゃんはクールなようで熱くなるものにはすごく打ち込むタイプだ

 私のことにも、熱くなってくれる……とっても素敵な友達だ


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:44:12.64 ID:QpdAQDVL0 [35/64]
千早「そう……」

春香「ご、ごめんね?」


 悲しそうにうつむいてしまう千早ちゃん
 なんだか罪悪感すらわいてくる

 すっごくくだらないことで悩んでただけなんだけど……
 だからっていまさら『お腹周りのぽっこりが気になる!』とか言いだせる空気じゃないし

 私が元気もらってる側なんだから……なにか、なにか手はないかな
 そこで最高の手に気がつく

 そう、私には手があるのだ……千早ちゃんの頭を撫でてあげれば元気が出るはず!


春香「……千早ちゃん」


 そっと手を伸ばし――――


坊主「ゴホン! エーッホン! ゲフンゲフン!」

春香「あっ」


 逆側に座っている人のことをすっかり忘れていたことに気がついた


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 20:49:46.81 ID:QpdAQDVL0 [36/64]
※※※

坊主「いやな、俺はいいと思うんだ。でも流石に見せつけられるのはちょっとなぁ」

春香「そ、そういうんじゃないですから! ねぇ千早ちゃん!」

千早「そういうのって……どんなのかしら」

春香「千早ちゃん……」

坊主「……自覚無しか。すごいな」

千早「……?」

春香「ううん、なんでもないよ……なんでもない」

千早「そう、それよりさっきの話の続きなんだけれど」

春香「あっ……そうだったね。ブタとか、その……ちょっぱーもーど? とかってなんなの?」

坊主「順に説明してやるよ。補足はまかせとけ……って、俺はいてもいいのか?」ボソッ

春香「あ、全然お気になさらず……」ボソボソ

坊主「いや……まぁいいならいいんだけどよ」ボソボソ

千早「……?」


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:22:43.53 ID:QpdAQDVL0 [39/64]
千早「話をしてもいいのかしら」

春香「あっ、お願いします! 先生!」

千早「誰が先生よ……もう」

春香「じゃあ、最初の質問……ブタってなんですか?」

千早「豚は……浅ましい生き物よ。誇りも、なにもないただ食うだけの生き物」

春香「う、うん……?」

坊主「あー、補足だ」

春香「はい」

坊主「簡単にいえば……無知であること以上に恥知らずである生き物のこと、だな」

春香「えーっと……」

坊主「たとえば、3割引きのシールの貼ってある弁当を確保したままうろついて半額シールを貼るように半額神に頼んだり」

春香「は、半額神?」

坊主「ん? あぁ……半額シールを、俺たちに恵んでくれる彼らのことを俺たちは感謝をこめてそう呼んでるんだ」

春香「なるほど……」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:25:30.77 ID:cXQuORQW0 [1/3]
原作は面白いだろうが!
面白いだろうが……


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:28:21.88 ID:QpdAQDVL0 [40/64]
千早「……」ムスッ

春香「あ、千早ちゃんごめんね? それで」

千早「……あのままだと春香が豚として扱われかねなかったから」

春香「あー……あの辺でうろうろしてるのも邪魔だから?」

千早「一度手に取ったものを戻すのもマナー違反ね」

春香「……やってたかもしれない。もししてたら?」

坊主「狼たちは豚を許さない。それこそ徹底的な排除をされる」

春香「排除って……」

千早「だから言ったの……骨ぐらい折られてたかもって」

春香「……」ブルッ

坊主「まぁ、基本的に誇りをもった狼同士はフェアな存在さ……たとえそれがアイドルでもな?」

春香「えっ!?」


101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:35:14.83 ID:QpdAQDVL0 [41/64]
坊主「知ってるぜ? 天海春香も如月千早も大好きだ。ファンと名乗ってもいい」

春香「ちょ、ちょっと待ってください! その、ケガとか暴行とかそういうのは……」

千早「大丈夫よ、春香……此処では普段の名前なんて関係ないの」

春香「えっ、えぇっ?」

坊主「そう。俺が知ってるのは新入りのお嬢ちゃんと≪チョッピング・ボード≫だけさ」

春香「あっ……またそれ! なんなんですか? それ」

千早「……私の、二つ名よ」

春香「二つ名?」

坊主「……あぁ、強い狼にのみその振る舞いや姿からつけられる此処での名前だ」

春香「へぇ……かっこいいよ、千早ちゃん!」

千早「ありがとう……」

春香「?」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:42:03.42 ID:QpdAQDVL0 [42/64]
春香「それで、なんで千早ちゃんはそんな名前がついてるの?」

千早「……いろいろあったのよ、いろいろ」

春香「いろいろって……だってすごい人にしかつかないんでしょ? 千早ちゃんはすごいってことだよね?」

坊主「あー……話してもいいのか?」

千早「……好きにしていいわ」

坊主「そうか……じゃあ、話させてもらうかな」

春香「はい!」

坊主「昔、このスーパーに来たてのころは≪チョッピング・ボード≫も決して強くはなかったんだ」

春香「千早ちゃんが……?」

坊主「誰だって初心者のころはあるもんさ。あんたみたいに最初から戦えるのは珍しい」


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:48:11.27 ID:QpdAQDVL0 [43/64]
春香「えへへ……それほどでも」

千早「調子に乗ると痛い目を見ることになるから……気を付けたほうがいいわ」

春香「う、うん……それで? 坊主さん、話の続きをお願いします」

坊主「まぁ、そんなある日……流れの二つ名持ちがこのスーパーに現れた」

春香「流れの……?」

坊主「通常、二つ名持ちはどこか1つか2つぐらいのスーパーを拠点にするものなんだ」

春香「なるほど……でも流れのって?」

坊主「理由は様々だけどな。強すぎるだとか、誰かを探しているだとか……だが」

春香「……?」

坊主「そいつは、≪名斬り包丁≫はもう少しゲスなやつだったんだよ」


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 21:53:58.19 ID:QpdAQDVL0 [44/64]
春香「なきりほうちょう……?」

坊主「まぁ、二つ名持ちのいないスーパーに現れてはその場にいる全員を倒してから弁当をかっさらう奴だったんだ」

春香「えぇっ、なんでですか?」

坊主「二つ名がつきそうな実力者を育ち切る前に斬りにくるから≪名斬り包丁≫ってことさ。名無しには強かった」

春香「それじゃあ……」

坊主「俺たちもやられてな……まだまだ青かったそいつと、一騎打ちになった」

春香「それで、倒したんですか!?」

坊主「……最初は一方的だったよ、なぶられるぐらいの勢いでな」

春香「……」

坊主「だが、ある瞬間からその包丁の刃は通らなくなった」

春香「……?」

坊主「すべての攻撃を受け、そしていなすその姿は……まさに二つ名持ちにふさわしかったんだ」


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【2012/06/16 22:25】 | 2ちゃん
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