続き
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/14(木) 23:56:49.06 ID:QpdAQDVL0 [64/64]
※※※※
春香「なんでダメなの?」
千早「……いい、春香。ソイジョイは低カロリーでありながらも満腹感の持続する低GI食品なの」
春香「う、うん」
千早「腹の虫は、本能の力……食べたいと強く願うことで私でも大男と力比べをすることができるの」
春香「そういうもの……なの?」
千早「えぇ、人をふっ飛ばしたりなんて今の私にはとてもじゃないけど無理よ」
春香「……うん、やっぱり千早ちゃんは細いよね」
千早「だから、腹の虫の加護は必須なのよ」
春香「なるほど……?」
千早「加護を受けていない人が加護を受けた人とまともにぶつかりあえば、格闘技経験があろうが負けるわ」
春香「そんなに変わるものなの?」
千早「……えぇ。ごめんなさい」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:03:57.59 ID:5iVnYSWr0 [1/40]
春香「……?」
千早「本来最初に、一番強く教えないといけないことだったのに。昨日の春香をみて大丈夫だと思いこんでしまったの」
春香「なーんだ、それぐらい……これだっていい経験だよ? あざとかにはなってないみたいだし」
千早「でも……」
春香「でももストもございませんっ」ピシッ
千早「いたっ」
春香「大丈夫だよ、千早ちゃん……これもいい経験になったもん」
千早「……春香、ごめんなさい」
春香「大丈夫だってばもういいよ? ……あ、それと。さっき急に強くなったのは?」
千早「あれは、弁当へのイメージをきちんとしたものにしたくて……春香に説明してもらって何があるかは分かったんだけど」
春香「具体的な強いイメージ、ってやつ?」
千早「そういうことね」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:08:16.53 ID:5iVnYSWr0 [2/40]
春香「確かに豆腐グラタンを食べたい! って思ったら少しだけ力が戻ったし……」
千早「……本当にごめんなさい」
春香「だから謝らなくていいってば、もうっ」
千早「……」
春香「あっ……じゃあお弁当ちょっとわけて?」
千早「も、もちろんよ? あと、お惣菜はなかったけれど……これ」
春香「あっ、どんべえ……ありがとう」
千早「なにがいいのかよくわからなくて……それであってるのよね?」
春香「うん、私どんべえ大好きだから大丈夫だよ」
春香(……これが、蕎麦だってこと以外は、だけど。千早ちゃんをこれ以上不安がらせたくないし)
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:15:42.36 ID:5iVnYSWr0 [3/40]
※※※※
どんべえにお湯を注いで待つ
千早ちゃんがまだ申し訳なさそうにしているのでおでこに軽くチョップをしてみた
……抵抗しない。これはこれでどうなんだろう
気にしないでほしんだけどなぁ……もう
普段食べ慣れたうどんと違ってそばのどんべえはかきあげ付きだ
お湯を注ぐ時に一緒に並べてふやかしてしまう人も多いが……それはまだまだ甘っちょろい
春香「ふっふっふ……そう、あとのせサクサクこそ正義よ!」
千早「春香……大丈夫なの?」
何故だか千早ちゃんの優しい声が痛い
気のせいだと思うことにして、そのままちゃんと食べられるようになるまで待つ
そういえばそばを食べたのはいつ以来だろう?
どんべえのそば、食べたことはある気がするのにいつだったかはピンとこない
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:18:03.71 ID:5iVnYSWr0 [4/40]
ああああぁぁぁっ! すまん、終電無くなって千早家お泊りすることにした
っていうのを書き忘れた、差し込んでいい?
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:25:10.28 ID:5iVnYSWr0 [5/40]
>>138直後に
春香「あっ……そういえば今何時なの?」
千早「……10時ね」
春香「え、えぇぇっ!?」
千早「ごめんなさい。無理に起こすのもよくないと思って」
春香「うん……ありがとう、千早ちゃん」
千早「あの……春香」
春香「でもどうやって……あっ、どうしたの?」
千早「春香が迷惑じゃなければ……その、うちに来てくれないかしら?」
春香「千早ちゃんの家……?」
千早「私の家までの電車ならまだ出ているから……他に手もないだろうし」
春香「千早ちゃんがいやじゃないなら、こっちから頼みたいぐらいだよ!」
千早「本当? ありがとう……精一杯おもてなしするわ」
春香「うん……あ、お母さんに電話するね」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:29:57.31 ID:5iVnYSWr0 [6/40]
春香「うん、そう……友達の家。ごめんね? わかった、それじゃ……うん」ピッ
千早「春香……大丈夫だった?」
春香「うん、迷惑はかけないようにって言われちゃった」
千早「迷惑だなんてそんな」
春香「えへへ……ふつつか者ですがー、なんちゃって?」
千早「もう。春香ってば」
春香「でも、本当にいいの?」
千早「何が?」
春香「急に泊まるなんて……その、いろいろと」
千早「大丈夫よ、うちには余分なものはないから……レンジとポットはあるけど」
春香「そ、それならいいんだけど」
千早「それじゃあ、行きましょうか」
春香「うん、お願いします」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:30:36.84 ID:5iVnYSWr0 [7/40]
ここまで
ぐらいのやり取りがあったから>>140は千早の家
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:38:56.53 ID:5iVnYSWr0 [8/40]
さて、じゃあいつ食べたんだろう? 待ち時間はヒマなものだし考えてみる
千早ちゃんもレンジの中で周るお弁当を無言で見つめている
おつゆの中に浮かべて、カリカリサクサク音をたてながらもほんのりと風味は移っているかきあげ
それがふやけきってしまう前に食べ終えられなかった苦い思い出
きっと、ずいぶん昔のことなんだろうと思う
春香「……だからうどん派なんだっけ?」
千早ちゃんに聞こえないぐらい小さくつぶやいたつもりだったのだけど
千早ちゃんの肩がわずかに震えた気がした……まずいかも?
春香「あ、でもやっぱりそばもいいものだよねー♪ ね、千早ちゃん?」
千早「あっ……そ、そうね。私もそう思うわ」
明らかに動揺しているけれど、指摘はしない
別に、そばが嫌いなんじゃなくて普段食べないだけなんだし
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:46:53.46 ID:5iVnYSWr0 [9/40]
春香「……どんべえのおそばって、たぶん小学生のころ以来だと思うから」
千早「えぇっ……ご、ごめんなさい春香……私」
春香「ひさしぶりに食べるおそばが、千早ちゃんと一緒だからこれからはおそばの方も好きになっちゃいそうかも」
千早「えっ!?」
本心からの言葉だったりするんだけれど、千早ちゃんはえらく動揺している
……そんなに嫌だったのかな?
千早「あ、あの……春香、その」
千早ちゃんが何か言いかけた時に、レンジが温め完了をお知らせした
まったくもって間の悪い……ある意味いいタイミング? だと思うけれど
千早ちゃんは素早くお弁当を取り出すとリビングの方へと歩いていってしまった
きっといいかけたことを聞き返されるのが嫌だったんだろう
春香「……もう、千早ちゃんてば」
意外と照れやさんなんだなぁ。そんなところもらしいんだけど
※※※※
春香「なんでダメなの?」
千早「……いい、春香。ソイジョイは低カロリーでありながらも満腹感の持続する低GI食品なの」
春香「う、うん」
千早「腹の虫は、本能の力……食べたいと強く願うことで私でも大男と力比べをすることができるの」
春香「そういうもの……なの?」
千早「えぇ、人をふっ飛ばしたりなんて今の私にはとてもじゃないけど無理よ」
春香「……うん、やっぱり千早ちゃんは細いよね」
千早「だから、腹の虫の加護は必須なのよ」
春香「なるほど……?」
千早「加護を受けていない人が加護を受けた人とまともにぶつかりあえば、格闘技経験があろうが負けるわ」
春香「そんなに変わるものなの?」
千早「……えぇ。ごめんなさい」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:03:57.59 ID:5iVnYSWr0 [1/40]
春香「……?」
千早「本来最初に、一番強く教えないといけないことだったのに。昨日の春香をみて大丈夫だと思いこんでしまったの」
春香「なーんだ、それぐらい……これだっていい経験だよ? あざとかにはなってないみたいだし」
千早「でも……」
春香「でももストもございませんっ」ピシッ
千早「いたっ」
春香「大丈夫だよ、千早ちゃん……これもいい経験になったもん」
千早「……春香、ごめんなさい」
春香「大丈夫だってばもういいよ? ……あ、それと。さっき急に強くなったのは?」
千早「あれは、弁当へのイメージをきちんとしたものにしたくて……春香に説明してもらって何があるかは分かったんだけど」
春香「具体的な強いイメージ、ってやつ?」
千早「そういうことね」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:08:16.53 ID:5iVnYSWr0 [2/40]
春香「確かに豆腐グラタンを食べたい! って思ったら少しだけ力が戻ったし……」
千早「……本当にごめんなさい」
春香「だから謝らなくていいってば、もうっ」
千早「……」
春香「あっ……じゃあお弁当ちょっとわけて?」
千早「も、もちろんよ? あと、お惣菜はなかったけれど……これ」
春香「あっ、どんべえ……ありがとう」
千早「なにがいいのかよくわからなくて……それであってるのよね?」
春香「うん、私どんべえ大好きだから大丈夫だよ」
春香(……これが、蕎麦だってこと以外は、だけど。千早ちゃんをこれ以上不安がらせたくないし)
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:15:42.36 ID:5iVnYSWr0 [3/40]
※※※※
どんべえにお湯を注いで待つ
千早ちゃんがまだ申し訳なさそうにしているのでおでこに軽くチョップをしてみた
……抵抗しない。これはこれでどうなんだろう
気にしないでほしんだけどなぁ……もう
普段食べ慣れたうどんと違ってそばのどんべえはかきあげ付きだ
お湯を注ぐ時に一緒に並べてふやかしてしまう人も多いが……それはまだまだ甘っちょろい
春香「ふっふっふ……そう、あとのせサクサクこそ正義よ!」
千早「春香……大丈夫なの?」
何故だか千早ちゃんの優しい声が痛い
気のせいだと思うことにして、そのままちゃんと食べられるようになるまで待つ
そういえばそばを食べたのはいつ以来だろう?
どんべえのそば、食べたことはある気がするのにいつだったかはピンとこない
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:18:03.71 ID:5iVnYSWr0 [4/40]
ああああぁぁぁっ! すまん、終電無くなって千早家お泊りすることにした
っていうのを書き忘れた、差し込んでいい?
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:25:10.28 ID:5iVnYSWr0 [5/40]
>>138直後に
春香「あっ……そういえば今何時なの?」
千早「……10時ね」
春香「え、えぇぇっ!?」
千早「ごめんなさい。無理に起こすのもよくないと思って」
春香「うん……ありがとう、千早ちゃん」
千早「あの……春香」
春香「でもどうやって……あっ、どうしたの?」
千早「春香が迷惑じゃなければ……その、うちに来てくれないかしら?」
春香「千早ちゃんの家……?」
千早「私の家までの電車ならまだ出ているから……他に手もないだろうし」
春香「千早ちゃんがいやじゃないなら、こっちから頼みたいぐらいだよ!」
千早「本当? ありがとう……精一杯おもてなしするわ」
春香「うん……あ、お母さんに電話するね」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:29:57.31 ID:5iVnYSWr0 [6/40]
春香「うん、そう……友達の家。ごめんね? わかった、それじゃ……うん」ピッ
千早「春香……大丈夫だった?」
春香「うん、迷惑はかけないようにって言われちゃった」
千早「迷惑だなんてそんな」
春香「えへへ……ふつつか者ですがー、なんちゃって?」
千早「もう。春香ってば」
春香「でも、本当にいいの?」
千早「何が?」
春香「急に泊まるなんて……その、いろいろと」
千早「大丈夫よ、うちには余分なものはないから……レンジとポットはあるけど」
春香「そ、それならいいんだけど」
千早「それじゃあ、行きましょうか」
春香「うん、お願いします」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:30:36.84 ID:5iVnYSWr0 [7/40]
ここまで
ぐらいのやり取りがあったから>>140は千早の家
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:38:56.53 ID:5iVnYSWr0 [8/40]
さて、じゃあいつ食べたんだろう? 待ち時間はヒマなものだし考えてみる
千早ちゃんもレンジの中で周るお弁当を無言で見つめている
おつゆの中に浮かべて、カリカリサクサク音をたてながらもほんのりと風味は移っているかきあげ
それがふやけきってしまう前に食べ終えられなかった苦い思い出
きっと、ずいぶん昔のことなんだろうと思う
春香「……だからうどん派なんだっけ?」
千早ちゃんに聞こえないぐらい小さくつぶやいたつもりだったのだけど
千早ちゃんの肩がわずかに震えた気がした……まずいかも?
春香「あ、でもやっぱりそばもいいものだよねー♪ ね、千早ちゃん?」
千早「あっ……そ、そうね。私もそう思うわ」
明らかに動揺しているけれど、指摘はしない
別に、そばが嫌いなんじゃなくて普段食べないだけなんだし
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:46:53.46 ID:5iVnYSWr0 [9/40]
春香「……どんべえのおそばって、たぶん小学生のころ以来だと思うから」
千早「えぇっ……ご、ごめんなさい春香……私」
春香「ひさしぶりに食べるおそばが、千早ちゃんと一緒だからこれからはおそばの方も好きになっちゃいそうかも」
千早「えっ!?」
本心からの言葉だったりするんだけれど、千早ちゃんはえらく動揺している
……そんなに嫌だったのかな?
千早「あ、あの……春香、その」
千早ちゃんが何か言いかけた時に、レンジが温め完了をお知らせした
まったくもって間の悪い……ある意味いいタイミング? だと思うけれど
千早ちゃんは素早くお弁当を取り出すとリビングの方へと歩いていってしまった
きっといいかけたことを聞き返されるのが嫌だったんだろう
春香「……もう、千早ちゃんてば」
意外と照れやさんなんだなぁ。そんなところもらしいんだけど
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※※※※
春香「なんでダメなの?」
千早「……いい、春香。ソイジョイは低カロリーでありながらも満腹感の持続する低GI食品なの」
春香「う、うん」
千早「腹の虫は、本能の力……食べたいと強く願うことで私でも大男と力比べをすることができるの」
春香「そういうもの……なの?」
千早「えぇ、人をふっ飛ばしたりなんて今の私にはとてもじゃないけど無理よ」
春香「……うん、やっぱり千早ちゃんは細いよね」
千早「だから、腹の虫の加護は必須なのよ」
春香「なるほど……?」
千早「加護を受けていない人が加護を受けた人とまともにぶつかりあえば、格闘技経験があろうが負けるわ」
春香「そんなに変わるものなの?」
千早「……えぇ。ごめんなさい」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:03:57.59 ID:5iVnYSWr0 [1/40]
春香「……?」
千早「本来最初に、一番強く教えないといけないことだったのに。昨日の春香をみて大丈夫だと思いこんでしまったの」
春香「なーんだ、それぐらい……これだっていい経験だよ? あざとかにはなってないみたいだし」
千早「でも……」
春香「でももストもございませんっ」ピシッ
千早「いたっ」
春香「大丈夫だよ、千早ちゃん……これもいい経験になったもん」
千早「……春香、ごめんなさい」
春香「大丈夫だってばもういいよ? ……あ、それと。さっき急に強くなったのは?」
千早「あれは、弁当へのイメージをきちんとしたものにしたくて……春香に説明してもらって何があるかは分かったんだけど」
春香「具体的な強いイメージ、ってやつ?」
千早「そういうことね」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:08:16.53 ID:5iVnYSWr0 [2/40]
春香「確かに豆腐グラタンを食べたい! って思ったら少しだけ力が戻ったし……」
千早「……本当にごめんなさい」
春香「だから謝らなくていいってば、もうっ」
千早「……」
春香「あっ……じゃあお弁当ちょっとわけて?」
千早「も、もちろんよ? あと、お惣菜はなかったけれど……これ」
春香「あっ、どんべえ……ありがとう」
千早「なにがいいのかよくわからなくて……それであってるのよね?」
春香「うん、私どんべえ大好きだから大丈夫だよ」
春香(……これが、蕎麦だってこと以外は、だけど。千早ちゃんをこれ以上不安がらせたくないし)
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:15:42.36 ID:5iVnYSWr0 [3/40]
※※※※
どんべえにお湯を注いで待つ
千早ちゃんがまだ申し訳なさそうにしているのでおでこに軽くチョップをしてみた
……抵抗しない。これはこれでどうなんだろう
気にしないでほしんだけどなぁ……もう
普段食べ慣れたうどんと違ってそばのどんべえはかきあげ付きだ
お湯を注ぐ時に一緒に並べてふやかしてしまう人も多いが……それはまだまだ甘っちょろい
春香「ふっふっふ……そう、あとのせサクサクこそ正義よ!」
千早「春香……大丈夫なの?」
何故だか千早ちゃんの優しい声が痛い
気のせいだと思うことにして、そのままちゃんと食べられるようになるまで待つ
そういえばそばを食べたのはいつ以来だろう?
どんべえのそば、食べたことはある気がするのにいつだったかはピンとこない
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:18:03.71 ID:5iVnYSWr0 [4/40]
ああああぁぁぁっ! すまん、終電無くなって千早家お泊りすることにした
っていうのを書き忘れた、差し込んでいい?
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:25:10.28 ID:5iVnYSWr0 [5/40]
>>138直後に
春香「あっ……そういえば今何時なの?」
千早「……10時ね」
春香「え、えぇぇっ!?」
千早「ごめんなさい。無理に起こすのもよくないと思って」
春香「うん……ありがとう、千早ちゃん」
千早「あの……春香」
春香「でもどうやって……あっ、どうしたの?」
千早「春香が迷惑じゃなければ……その、うちに来てくれないかしら?」
春香「千早ちゃんの家……?」
千早「私の家までの電車ならまだ出ているから……他に手もないだろうし」
春香「千早ちゃんがいやじゃないなら、こっちから頼みたいぐらいだよ!」
千早「本当? ありがとう……精一杯おもてなしするわ」
春香「うん……あ、お母さんに電話するね」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:29:57.31 ID:5iVnYSWr0 [6/40]
春香「うん、そう……友達の家。ごめんね? わかった、それじゃ……うん」ピッ
千早「春香……大丈夫だった?」
春香「うん、迷惑はかけないようにって言われちゃった」
千早「迷惑だなんてそんな」
春香「えへへ……ふつつか者ですがー、なんちゃって?」
千早「もう。春香ってば」
春香「でも、本当にいいの?」
千早「何が?」
春香「急に泊まるなんて……その、いろいろと」
千早「大丈夫よ、うちには余分なものはないから……レンジとポットはあるけど」
春香「そ、それならいいんだけど」
千早「それじゃあ、行きましょうか」
春香「うん、お願いします」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:30:36.84 ID:5iVnYSWr0 [7/40]
ここまで
ぐらいのやり取りがあったから>>140は千早の家
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:38:56.53 ID:5iVnYSWr0 [8/40]
さて、じゃあいつ食べたんだろう? 待ち時間はヒマなものだし考えてみる
千早ちゃんもレンジの中で周るお弁当を無言で見つめている
おつゆの中に浮かべて、カリカリサクサク音をたてながらもほんのりと風味は移っているかきあげ
それがふやけきってしまう前に食べ終えられなかった苦い思い出
きっと、ずいぶん昔のことなんだろうと思う
春香「……だからうどん派なんだっけ?」
千早ちゃんに聞こえないぐらい小さくつぶやいたつもりだったのだけど
千早ちゃんの肩がわずかに震えた気がした……まずいかも?
春香「あ、でもやっぱりそばもいいものだよねー♪ ね、千早ちゃん?」
千早「あっ……そ、そうね。私もそう思うわ」
明らかに動揺しているけれど、指摘はしない
別に、そばが嫌いなんじゃなくて普段食べないだけなんだし
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/15(金) 00:46:53.46 ID:5iVnYSWr0 [9/40]
春香「……どんべえのおそばって、たぶん小学生のころ以来だと思うから」
千早「えぇっ……ご、ごめんなさい春香……私」
春香「ひさしぶりに食べるおそばが、千早ちゃんと一緒だからこれからはおそばの方も好きになっちゃいそうかも」
千早「えっ!?」
本心からの言葉だったりするんだけれど、千早ちゃんはえらく動揺している
……そんなに嫌だったのかな?
千早「あ、あの……春香、その」
千早ちゃんが何か言いかけた時に、レンジが温め完了をお知らせした
まったくもって間の悪い……ある意味いいタイミング? だと思うけれど
千早ちゃんは素早くお弁当を取り出すとリビングの方へと歩いていってしまった
きっといいかけたことを聞き返されるのが嫌だったんだろう
春香「……もう、千早ちゃんてば」
意外と照れやさんなんだなぁ。そんなところもらしいんだけど
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